2013-01-01から1年間の記事一覧

大晦日の夜に...

月日が経つのも早いなどと感じたことのない自分は 一年の総括も来年の決意もいい加減な、だらしない人間なのであるが... みなさんの総括しているのを見ていて、 とりあえず一年分の日記を、写真だけざっと眺めてみた。 あいかわらず、今年も出張の多い一年だ…

新たな闘いへ...

平塚に住む元同僚のKさんから先日連絡があり、 Bar Scotch Catが、 年明けからしばらく休業に入ることを教えてくれた。 休みに入る前に、T子さんにお会いしておきたいと思い Kさんに連絡して、 平塚のもう一人の友人ムイカリエンテ3号のH君も誘い 仕事納…

心根

家庭の匂いがしないと、よく言われる。 そういう男には気をつけろ...と何かの小説に書いてあったような... 子どもの教育には全くといっていいほど関わらず 家のこともしないで自由に遊び歩いている男など ろくなものではないに決まっている。 先日、息子の誕…

創作懐石

以前職場でお世話になったHさんから、 たまには食事でもしようと誘われていたが なかなか都合が合わず、 三連休にやっと時間ができたので、 新橋でお会いした。 Hさんが予約しておいてくれたお店は、新橋から徒歩3分のビルのなかにあった。 「夢屋銀兵衛 …

私の上に降る雪

52歳の朝は、富山のホテルで迎えた。 二日酔いの重い身体を起こして窓の外を見下ろすと 濡れた舗道をいくつもの傘が行き交っていた。 昨夜もよく飲んだ。 誕生日の前祝いで、会社の若い同僚を連れて 飲み屋を3軒はしごした。 0時にホテルに戻って、 佐久のキ…

風を受けて

肌を刺すような冷たい風が北東の方角から吹きつけていた。 客船のような巨大な雲が、悠然と南に向かって動いていた。 雄々しい黒灰色の船底は、しかし... 西の山の端に沈んだ夕陽の遺した光の粒子を吸い込んで 暮色のグラデーションに染まっていった。 美し…

錦繍の名残

ほとんど散り終わってしまった紅葉の 隙間から射しこんだ西陽が 残った葉をところどころ照らして 鮮やかに光っていた。 冷たい風がふわっと吹くたびに 赤や黄の葉が、はらはらと舞い落ちて 足元の落ち葉の上に音もなく積もっていく... 岡崎東公園... 仕事の…

花の降る午後

新神戸駅から北野の異人館街へ続く坂の途中にある そのフレンチレストランに 息を切らしながら辿り着いたときは、 約束の時間を2分ほど過ぎていた。 築100年の洋館を改装した老舗のレストラン 「セントジョージ・ジャパン」 上品なクリーム色の壁に、庭の紅…

息子のBirthday

K大学後援会の一泊研修の下見で河口湖近辺を回った帰り 息子が今日は早く帰って来れるから 食事に行こうと連絡が入る。 日曜日の20時過ぎ... 一旦帰宅して息子の帰りを待ち、予約もなく出かける。 ムイカリエンテの息子は、今日で27歳 K大学で都市デザイン…

師弟の道 2

トラちゃんのはなしを続けよう...三十光年の星たち(上) (新潮文庫)作者: 宮本輝出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/10/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る 美術骨董「新田」に弟子入りした虎雄は 10年の歳月をひたすら師にしたがってきた…

師弟の道

師弟ほど厳粛で美しい人間関係はない。 宮本輝先生が師弟について踏み込まれたのは『森のなかの海』から そして、『骸骨ビルの庭』『三十光年の星たち』で核心に迫っていく。 かつて、宮本先生のHPの書き込みに、 この3つの作品を「師弟三部作」と勝手に名…

鯉を食べて..

新潟県妙高市の客先に午前中入るため 昨日の午後から車を長野方面に走らせた。 長坂で降りて、佐久までのR141は 針葉樹が紅葉して、近くの山並みを黄色く 染めていた。 佐久平に着いた頃には、すっかり日が暮れていた。 今日はここで泊まることにして、楽天…

富山湾の魚@『桜亭』

富山でレンタカーを借りて、 直江津で上司を拾い、 妙高の客先へ... そして、富山まで戻る250kmのドライブ 富山の空も青く、海も静かだ。 富山のこんな空は今のうちだけだな... 夜はD氏お薦めの『桜亭』へ... D氏と出会ったのは、今年の7月のこと... いつ…

名古屋の蒼い空

久しぶりの名古屋は快晴だった。 白亜のツインタワーの上空を 同じ色の雲が流れていく なんと蒼空の似合うビルだろう。 蒼空に映えるこの駅ビルが開業したのは ムイカリエンテ38歳の誕生日1999年12月20日 名古屋では、初めてできた超高層ビル... 今でも数え…

心鎮まる場所

凪いだ海に、淡い空の朱が映っていた。 風の音も海の音も聞こえない 静謐な空間に心を横たえて 音もなく流れる雲と、軌道に沿って落ち行く夕陽の織り成す 柔らかな色彩の変化を、息をつめて見守りながら、その時を待つ... やがて眩い陽射しが雲のわずかな隙…

シネマ食堂街『寿し晴』

その寿司屋は、富山駅前の怪しげな一角 「シネマ食堂街」のなかにあった。 昭和34年にできた映画と食堂街の一体型施設 55年前から殆どそのままの姿で残っている。 コスモス畑に行った夜...富山泊 すっかり常連になった、立飲み屋『あ!イッセイ』へ... 時間…

いのちを見とどけること

富山駅の上空は、 今にも雨が落ちてきそうな空だった。 先週初冠雪をしたという立山連峰は、 重い雲に覆われていた。 台風26号の影響を考えて、早朝に家を出たが 交通機関は思いのほか順調で、午前中に富山駅に着いた。 不意にできた3時間...どこに行こうか…

酔芙蓉

酔芙蓉の柔らかな花びらが好きだ。 朝は純白の花が、次第にピンク色に変わっていく不思議な花。 乙女の白い頬が、酒に酔ってほんのり色づく様子に譬えて"酔芙蓉"と名付けられた。 去年初めて訪れた南足柄の酔芙蓉並木 今年も観たくなって、午後から出かける…

干潟の夕焼け

海が金色に輝き始めた。 熊本県宇土市御輿木海岸 宮崎出張が、またしても台風通過にあたってしまい 新幹線で九州入り... しかし、台風は日本海に逸れていった。 夕方早くに着き過ぎたので、天草方面に寄り道... 三角(みすみ)線に乗ったのは初めてだった。 …

大学後援会の友と

息子の通っていたK大学の後援会に関わって6年半 全国各地の後援会の役員や大学の教職員の方々ともずいぶんと交流を持ってきた。 基本的には卒業をもって役員は終わりなのだが 数年は顧問という立場でかかわらせてもらっている。 そんな数年の活動のなかで交…

ひさしぶりのオフ会?

以前、ワインがきっかけでお知り合いになったりっぷるさんの縁で マイミクになった方々とのオフ会に何度か呼んでいただいた。 最近はFBが精いっぱいでmixiまでは手が回らず... すっかり疎遠になっていたのだが、 4年ぶりにお誘いをいただき、参加することに.…

続・美を求める心

久しぶりの小諸出張 ランチはいつものキキョーヤ@佐久 店長のHanaさんがいつもの笑顔で迎えてくれる。 今日から始めた新メニュー、カツサンドをいただくことに... 名物アイスパンをいただいている間にカツを揚げて 熱々のスペシャルサンドを作っていただく…

ひとりゆかむ

富山に入ったのは、昨夜の20時頃だった。 最初の訪問から1年...四季を通じて20回近く通い、慣れたような気がしていたが 夏の終わりとともに、 そこかしこで冬の胞子が芽生えているようで よそ者の自分は、無性に物悲しい想いにつつまれる。 夜の街を歩いたけ…

吹きガラス職人

二日酔いで朝を迎えた。 顔も体も、なんとなく火照っている。 客先のアポイントは午後だったので 午前中は、懐かしい志摩半島の海を めぐるドライブへ... まずは、志摩の海を一望にできる 横山展望台に昇り... リアス式海岸の静かな海を眺めてから、志摩半島…

三重の仲間

三重一泊出張となれば この面々に会わないわけにはいかない。 元同僚のT君と、単身赴任当時の いきつけのうどん屋「かめ吉」夫婦 いつもは鵜方駅近辺で飲むのだが 今回は、中間地点の浜島へ... そこにかめ吉の女将きみちゃんの友人Yさんも合流 T君とYさ…

夏の名残火

地中に残った夏の熱気が 野辺のいたるところから 噴き出していた。 過ぎゆく夏... かなわぬ夢... 届かぬ想い... 冷めやらぬ情熱にもだえるように、 身をよじらせ、身を反らせ... 真紅の花弁を開く 悲願の花 苦悶にみちたその姿 しかし... その胸よりいでしの…

つきの灯り

欠けたところのない完璧な十五夜の月よりも 少しだけ欠けはじめた十六夜(いざよい)の月が好きだ。 昨夜は深夜に慌てて近所の公園に仲秋の月を見に行ったのだが 最近の工事で設置された、どぎついLEDの照明が明るすぎて、月がきれに見えず... 防犯のためなの…

美を求める心 2

台風18号は、日本列島を一気に駆け抜け、関西から関東にかけて大きな爪痕を遺して去っていった。 横浜は、大きな被害もなかったようだが風が強かったので、一歩も外に出ずに部屋で過ごす。 栗の樹 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)作者: 小林秀雄出版社/…

美を求める心 1

台風18号が四国沖に近づいて、 朝から強い雨が降っていた。 木曜日から、どれだけ飲んだだろう。 長時間寝てアルコールは抜けたが、 外の空気を吸いたくなって、散歩に出る。 隣の駅まで遠回りで3kmほど... 雨に煙る緑道は、歩いている人もない。 雨の日の散…