光も射さぬ山裾の、薄暗い朝の梅林を歩いていた。春というにはまだ早すぎる張りつめた寒気の中で雪のような白梅の花がいっせいに開いてそれでもやわらかくなってきた空の蒼を見ていた。 夜は花びらも凍るほどに寒いことだろう。もっと暖かくなってから咲けば…
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