天空に雲ありて...

天体の正確な軌道に乗って、元日の太陽は昇った。
人が言葉として区切っただけで、元日といっても宇宙は何も変わらないのだ。
しかし、言葉によって生きているゆえに、人はそこに意味を感じることができる。
今朝の旭日を見たわけではなくても、心の中に陽光が射したように感じることができる。
それは、素敵なことだ。


空の色が毎日違うように、心の中も晴れた日ばかりではない。
誰にでも厚い雲に覆われた日だって、少なからずあるに違いない。
でも、旭日が一番きれいなのは、雲ひとつない快晴の朝ではない。
厚い雲が幾重にもたなびいている朝のそれは、息をのむほどに美しい。



太陽の片鱗も見えないような日もあるけれど
太陽は正確に、毎日毎日きちんと巡ってくるのだから
厚い雲に少しだけ隙間を作っておいたら...
きっと、胸の中にもきっと美しい風景が広がるはず...


あけましておめでとうございます。
イカリエンテ50歳の元旦を迎えました。
今は負けてばかりの駄目男ですが...
今一度、胸中に熱い心を取り戻して
いつか見た朝のような絵を描いていきます。

心は巧みなる絵師の如し   華厳経

心次第で、人生はいかようにも彩ることができるということだ。
強くならなければ...


今年も、よろしくお願いいたします。

2012年 元旦