急性胃腸炎、再び...

腹痛と下痢が治まらず、仕事を休んだ。
近所の胃腸科で診察を受けると、
「急性胃腸炎」と言われる。
1年前にもやったな。
http://d.hatena.ne.jp/mui_caliente/20101122
あの時ほどひどくはないが、症状は似ている。
いくつかの薬を処方され、
食事は一切せずに水だけ飲み続けるようにと言われる。


帰宅してからしばらく眠り、そして本を読む。

真夜中の手紙

真夜中の手紙

春は少しずつやって来るのではありません。ある日、いっせいに春になるのです。
世の中も同じです。すこしずつ変わっていくのではありません。
ある時、怒涛のように変化するのです。
病気が治っていくのも同じです。
薄紙をはぐように、という場合もありますが、治るときが来たら、一気によくなります。
これは真実です。商売も同じです。


だから、いまいろんな事情で悪戦苦闘している方々も、どうか歯を食いしばって進んでください。
いまよりも高い峰に登るために、いったんは谷の底に降りなくてはならないのは自然の道理です。


さぁ、ぼくは新しい小説を書くためにまた悪戦苦闘を開始します。
「流転の海」第7部も書き始めます。

「ある日、いっせいに春になる」か...
希望にみちた一行だな。


昨日亡くなった叔母さんの苦闘を思い出すと、自分の悩みなど、なんと小さいことかと思えてくる。
叔母さんの「春」は、いつだったのだろう?
夫のギャンブルの借金で生活が貧窮し、借金取りに追われ、親戚からも白眼視され、馬鹿にされ...
そんな生活が10年以上も続いて...
今思えば、叔父は少しずつ変わったのではない。
ある日突然変わった..憑き物が落ちたように。
それからも苦労はあっただろうけれど、二人仲良く商売をしている姿は「春」そのものだったな。
そして、その日を信じて頑張った叔母さんの心の中には、ずっと「春」の蕾があったのだ..きっと。


昨日、両親と妹は叔母さんの死に目に逢えるかもしれないと群馬に駆けつけた。
結局、一足違いで間に合わなかったのだが...
叔母さんの死に顔を見て息を飲んだという。
化粧もしていないのに頬に赤みがさして艶があって、生前よりも若返ったような顔で、
ほっとしたように、静かに眠っていたという。
家族も他人も分け隔てなく人の面倒をみて、地獄のような苦しみにも勝った人は
最後も立派な姿で旅立っていくのだな。
群馬には知人も親戚もいないので、明日家族だけの密葬をするとのこと
従妹に電話を入れて、叔母さんへの感謝の思いを話していたら、初めて涙があふれた。