励ましの言葉

滋賀出張の行き帰り
名古屋で新幹線が停まるたびに
三重の友人の顔を思い浮かべていた。
約2年の間三重に滞在し、
そこでできた何人もの友人
温暖な気候のままの、のびやかな言葉
明るい空のままの、明るい性質
久しぶりに、あの抜けるような青空と青い海が見たくなって、ちょっとだけ遠回りして志摩まで寄り道
滋賀では見ることのできない...どこまでも蒼い空、どこまでも碧い海


まずは、うどん屋「かめ吉」
大将のかあ君が打った絶品うどんを食べたくて、途中でメールを入れて予約して...
名古屋から2時間余...1年3カ月ぶりに鵜方に降り立つ。
かめ吉夫婦が、いつもと変わらぬ笑顔で迎えてくれる。一瞬で心が柔らかくなる。
昨日も会っていたような錯覚に陥るくらい..何も変わらない。
やっぱり、ここのうどんは旨いな〜
決して経験が長いわけではないけれど、かあ君のうどんには気持ちがこもっている。
材料も麺打ちも手を抜かない。毎日食べたくなるうどんだ。

今日は、たまたま法事の準備ということで100本もの海老フライを揚げていて、忙しそうなので店を辞し
元の同僚T君に電話をして、待ち合わせをしてから近鉄に乗って伊勢へ向かう。
途中、JRに乗り換えれば二見にも寄れることを思いつき、「藍織成」に寄り道することに..

二見ケ浦の海岸に立って、風に吹かれながら波立つ伊勢湾を見渡す。
何度この海を見て来ことか..
朝焼けを浴びて黄金色に染まる水面を、真昼の陽光に光る波を、
夕暮れに七彩の雲が流れ、星が現れて行く様を...
この海にどれほど慰められ、どれほど勇気づけられてきたことか...

藍さんも、いつもと同じおっとりとした笑顔で迎えてくれる。
昭和のはじめに建てられた 堅牢な旅館の土間を使ったお店に座ると、とても落ち着いた気分になる。
結局、元同僚のT君もここまで来てもらい、藍さんを紹介して
コーヒーをいただきながら、しばらくたわいもない話などして...店を辞す。


電車の時間まで、T君と”コメダ珈琲”でしばらく話す。
純朴で真正直で謙虚で...人の良さを象徴するはにかんだ笑顔が、なんとも眩しい。
駆け足で名古屋行きの特急に飛び乗る。
空いた電車の窓に映った自分の顔が、あきらかに来た時と変わっている。
友だちとは、なんとありがたいものだろうか


一人ひとりの普通の人が、自分にとってはかけがえのない存在。
自分は、誰かのためになっているのだろうか...

どんなに落ち込んでいても
どんなに辛い状況に陥っても
どんなに悲しくても
人を励ましていこう


人を励ますことほど
いい原因を積むことも少ない
人を励ますことは
実は自分を励ますことになる
その上、人も元気になる
まさに一挙両得だ


人を励ましていると
自分も頑張らなければならなくなる
でないと偽善になってしまうからだ


真面目に生きようとしている人ほど
人を励ませば励ますほど
やる気が出てくる
自分が成果を出すことで
人に勇気を与えようとするからだ
お手本を示そうとするからだ
だから、真面目に生きようとするならば
大いに人を励ましていこう
どんなときにも
         浜口直太『心のはげまし手帳』 <励ましの法則>