転職します

「おまえさんは変わり者だな...」と言われた。
退職届を提出した後の社長との面談。
山形本社から東京に来て話をするたびに言われた。
それは自分でも充分に自覚している。
その場で話し合い、退職日程は今月末で決定した。
在職、わずか7か月。



20代で入社したベンチャー会社。ベンチャーだから、好きなことを好きなようにやってきた。
新規事業の部門で、バリバリ働いて、誰にもできないような成果もあげてきた。
しかし...会社が成長して株式公開し、安定期に入ると
外から入ってきた上層部から疎まれるようになり...
記録的な大型受注をしても妬まれ、売り上げが落ち始めた時にいきなり斬られた。
41歳...息子が大学受験を目前とした11月だった。
偶然の出会いで入った小さなベンチャー会社は、仕事もハードだったが、遣り甲斐のある仕事だった。
この時期に、ブログを書きはじめた。
しかし、環境事業の現実は厳しく、3年半で終止符を打たねばならなかった。


そして...2008年は失業状態から始まった。
40代の再就職の厳しさを思い知りながら、5月に再就職。最後の転職のつもりだった。
しかし、入ってみてわかったことは、あまりにも酷い現実だった。
詳細を書くと、影響を受ける人があまりにも多いので、ここには書けないが
企業のコンプライアンス...食の安全・人の生命の安全を考えると、
ここにいることが何を意味するか...悩み苦しんで、泣く泣く辞めることを決意した。
再び厳しい就職活動。再就職でネックとなる年齢と転職回数。
書類で切られ、面接に行っても切られ...情けなかった。
毎朝、不安から来る激しい動悸に襲われた。
まっすぐに生きてきたつもりだったが...
自分は、なぜここまで苦しまなければならないのか...これが宿命というやつか...


ブログを一時休んだことで友人には心配をかけた。
毎日のように、様々な人から激励のメッセージが届いた。多くの勇気をいただいた。
活動を始めて2か月、駄目元で応募した企業のひとつから連絡があり10月29日面接。
過去の仕事を評価していただき、転職回数も「経験豊富」ととらえていただいて
その日のうちに二次面接まで済ませて内定。給与も現状より多い提示があった。
期待していただいたからには、それ以上の仕事をしなければなるまい。
生命を燃やしてムイカリエンテの精神で闘うしかない。
波乱の宿命がある故に、これで安泰とは思っていない。強い自分にならなければいけない。

登山の目標は山頂と決まっている。
しかし、人生の面白さはその山頂にはなく、
かえって逆境の、山の中腹にある。
            吉川英治

2008年は、最初から悩み苦しんだ一年だった。
それだけに、友人のありがたさというものを、本当に深く感じた一年だった。
ひとりひとりお会いして御礼を申し上げたいところだけれど
遠くて直接お会いできない方が多いので、この場を借りて御礼いいたします。
ありがとうございました。


12月1日よりムイカリエンテ第三章、始動します。