行動することは生きることである。

行動することが生きることである 生き方についての343の知恵 (集英社文庫)
再び週明けの鈴鹿移動。ブックオフで見つけた宇野千代のエッセーをパラパラめくる。

頭で考えることは、何もしないのと同じことである。
私たちは頭で考えるのではなく、手で考えるのである。
(中略)
人間のすることは、凡て現実と想像である。
私達は朝から晩まで、この二つの現象の間を往復して、巧みに生活している。
誰が生活を巧みに成し遂げるかは、この間の微妙な感覚の揺れ動く有様で決定する。
どこまでも体をぶつけて逃げないことである。
(中略)
速力のある行動ほど、「生きていた」という感覚が強いのです。

厳しい言葉である。
「頭で考えることは、何もしないのと同じことである」って...
どんなに知識があっても、どんなに良いことを考えても、どんなに素晴らしいアイデアがあっても
行動しなければ何も変わらない。行動しなければ、生きているとはいえない。
行動を抑制してしまうもの...それは怠惰であったり臆病であったり迷いであったりするわけだが
すべて、良く生きることの妨げである。
自分は行動力があるほうだと思ってはいるが、
やはり新しいことを初めようとするとき、難しいことをしようとするとき、
自分の壁を越えようとするとき....
躊躇してしまうことがある。
弱き自分を打ち破らねばならぬ。
若い頃に読んだ、城山三郎の「一歩の距離」
一歩前へ出たか否かわずか数十cmの勇気が、生涯を決めたという物語。
躊躇しているときの心のモヤモヤは、一歩前へ踏み出したときに霧が晴れるように消えていく。
動きながら考え、語って書いて学んで...行動することは、生きることである。
常に一歩前へ一歩前へ...その勇気を携えて
快活な日々を...