運命の出会い

今週も富山...
午前中の打ち合わせのため、
午後から会社を出て越後湯沢経由で
富山に向かう。
会社を出るのが遅れてしまったため
途中の直江津で泊まることにして
楽天で駅前の旅館を予約。


大阪のベンチャーで勤めていた時の同僚S氏が直江津に単身赴任しているので、
会えるかなと思ってメールをしてみる。
夕方、仕事を終えてスポーツジムに行く予定だったらしいが、
突然の誘いにもかかわらず、予定を変更して、駅までタクシーで出てきてくれる。


S氏との出会いは、2003年の夏頃だったと記憶している。
彼がいた会社は大手の水処理会社で、ムイカリエンテの担当している取引先だった。
ある現場で水処理装置の実験をしているところに、同僚に連れられて見学に来たのがS氏だった。
とりあえず顔合わせで名刺交換だけした。
その半年後、突然の解雇通告を受け長年働いた会社を追われてしまい
取引先に電話をかけるなかで、最近知り合ったS氏に電話するかどうか迷いながら連絡した。
すると、環境系のベンチャービジネスを立ち上げるので参画しないかとの誘いを受けた。
これまでも、会社は安定していたが、社内ベンチャーのような仕事をして
エキサイティングな仕事ばかりしてきた。(それが躓いてくびになったわけだが...)
そのベンチャーの創業者にも会って、一緒に仕事をすることになった。
そこから先は以前にも書いたので省略するが...
そして怒涛のような3年が始まった。
仕事はきつかったが、毎日が楽しかったし、同僚たちとも本当に仲良く働いた。
しかし、環境ビジネスは採算性が悪く、最後に大きな不渡りを出してしまい、空中分解した。


S氏は何度か転職して、スキルアップして大手のエンジニアリング会社に就職し
半年ほど前から、直江津のプラントの監督として単身赴任している。
一緒に仕事をしていた時は、よく飲んだものだが、彼は単身赴任の仕事が多く飲む機会は激減してしまった。


冷たい雨の降るなか、タクシーの運転手に教えてもらったという居酒屋へ...
おでんと焼き鳥を食べながら、酒を酌み交わす。
皆で飲むのも年に1回か2回程度になってしまったが、さしで飲むのは本当に久しぶり


おでんと焼き鳥...そして、このあたりでよく食べられているという深海魚「げんぎょ(幻魚)」の干物をいただく。


S氏は、飲むとはじけるくせがあり、上司にたいして失言をしてしまうこともあるのだが
自分と飲むときはなぜか冷静な気がする。
仕事のことや家族のことを聴きながら、運命の出会いだったのだな〜などとふと思う。
自分の周囲にいるひとたちとの出会いの場面を思い出せば、運命としか思えないようなことが多いのだが...
人の出会いとは不可思議なものだと思う。


日本酒でも飲みなおそうということで、店を変えて餃子屋でもう一杯。
こうして地方で会って、帰りの時間を気にせずに飲めるのはいいな...


何の能力もなく、財産もなく、失敗ばかりの情けない人生だけれど
友だちだけには、本当に恵まれているなと思う。
FBにアップしたら、Aさんに「財産ですね」と言われる。


すっかり酔っぱらって、雨の降る直江津駅で手を振って別れた。