闘争

美しい青空が広がっていた。
やっぱり元旦は晴れがいい。


昨日と今日で、何が変わったわけでもないのだが...
物事に区切りをつけるのが苦手で
反省もあまりしたことがない自分でも
元旦だけは、ちょっとだけ一年を意識する。


一昨年の12月20日の誕生日...さる方とお会いしてからの一年は
本当にしあわせな一年だった。
今までの人生がずっとしあわせであったかのように思える一年だった。


しかし...
年末から再読を始めた本に、
「人は幸福ならんがために生きているのではない」とある。
そうだな、幸福は目的ではなく、おまけのようなものだ


ただただ、自分の往くべき道をまっすぐに歩くしかない。
途上に障害があったとしても、自らの道を外すまい。
世間に迎合して、その場しのぎの安楽に逃げてはならない。

人生は容赦なき不断の争闘であって、
一個の人間たる名に恥ずかしからぬ者となることを欲する者は、
眼に見えない数多の敵軍、自然の害力や、濁れる欲望や、暗い思考など、
すべて人を欺いて卑しくなし滅びさせようとするところのものと、
たえず闘わなければならないということを、彼は知った。
自分はまさに罠にかかるところであったということを、彼は知った。
幸福や恋愛はちょっとの欺瞞であって、
人の心をして武器を捨てさせ地位を失わせるものであるということを、彼は知った。
そして、清教徒たるこの十五歳の少年は、おのれの神の声を聞いた。
 「往け、往け、決して休むことなく。」
 「しかし私はどこへ往くのであろう、神よ。何をしても、どこへ往っても、
  終りは常に同じではないか、終局かそこにあるではないか。」
 「死すべき汝は死へ往け! 苦しむべき汝は苦しみへ往け! 
  人は幸福ならんがために生きてはいない。予が掟を履行せんがために生きているのだ。
  苦しめ。死ね。しかし汝のなるべきものになれ.... 一個の人間に。」
     ロマン・ロラン 『ジャン・クリストフ』第二巻


予が掟を履行せんがために...
自らがなるべきものになるための道を..
一歩踏み出そう。




※ 元旦の日記なので 今年の年賀状の写真を貼っておきます。