舞台観賞

iSAMU
「20世紀を生きた芸術家 イサム・ノグチをめぐる3つの物語」
 KAAT神奈川芸術劇場
ネットで応募していたチケットが当選して一昨日届いた。
応募したことさえ忘れていた。
今日は、FBで友だちになったO氏と野毛で飲む約束をしていたので、
一瞬迷ったが
どうせなら一緒に行ってしまおうと思って、お誘いした。
O氏は、写真の見た目はいかついが、書き込みがとてもクレバーな感じだったし
しかも、野毛あたりに詳しいのをFBで見ていたので、
是非一度お会いしたいと思っていた。


自分は演劇など見たこともなく、さして興味もなかったので初めてのこと
入場料も6,800円と高いので、多分こんな機会がなければ観ることもないだろうし…
というわけで、会場のロビーで待ち合わせ。
写真とは違って、目の前に現れたO氏は、とっても優しい眼をした小柄な方だった。


さて、演劇は...
原案・演出 宮本亜門  主演 窪塚洋介
先日、テレビで宮本氏の演出している姿が紹介されていて、その丁寧さに感動した。
窪塚洋介氏...最近テレビにも出てないようだし...久しぶりに見るな
プログラムを見ると、神奈川・東京・高松と回る、今日が初日...


イサム・ノグチという彫刻家のことは、正直知らなかった。
ミケランジェロの再来とまで評された彼の人生は、その誕生から波乱に満ちていた。
アメリカ人の母 レオニー・ギルモアの私生児として生まれ(父は日本人の詩人 野口米次郎)
戦前から戦争への時代...日本人としてもアメリカ人としても認められない葛藤のなかで
母の強い想いを背負いながら逆境のなかで生きることを学び
そして、芸術を通して自らのアイデンティティーを探る旅を続けた孤高の人...
その生涯を
イサムの少年時代 青年時代 そして現代、彼の彫刻を観る人々を通じて描いていく。
ひとつの舞台の限られた空間の中で、3つの物語が交錯しながら展開していく演出は見事だった。


演劇を観るのは、中学校の授業の一環で行ったくらいしか記憶がないが
映画とは違ったライブの緊張感もあり、一体感もあって、よかった。
自分も物語のなかに引き込まれていくうちに、幕が下りた。



Oさんは、明日は早朝から奥様のご実家に出かけられるというので、今日は観劇だけ...
その前後に少しだけお話しをさせていただいたが、とても魅力的な紳士だった。
高校の先輩でもあるO氏とは、これからも長いお付き合いができそうだ。