抱きしめると言うこと

毎朝...茂木健一郎氏のTwitterを愛読している。
即興で、あるテーマを連続して述べるわけだが...
今朝のテーマは「何がおこるかわからないからこそ、希望をもって明日にのぞむ」
だった。
そのなかに、こんな呟きが...

人生には、不確実性が原理的に避けられない。
どんなに賢くて、どんなに綿密に計画を立てても、必ず予想もできないことが起こる。
だから、不確実性をいかに抱きしめるかということが、脳にとっての一番の課題になる。
それを希望をもってすることが、人生のイロハのイだ。

不確実性を不安に思うか、楽しみにすることができるか...
それが、脳が健康であるか否かの境目だという。
「不確実性を抱きしめる」という表現が好きだな...
「悲しみを抱きしめる」
「苦悩を抱きしめる」
「宿命を抱きしめる」
現実から中途半端に離れて、見て見ぬふりをしたり、逃げ回ったりしては、
多分何も見えないのだろうし、当然、不安も大きくなるばかりなのだろう。
抱きしめて、はじめて何かが見えてくるのかもしれない。


「抱きしめる」というキーワードで、過去の日記からブログ内検索をしてみた。
http://d.hatena.ne.jp/mui_caliente/searchdiary?word=%CA%FA%A4%AD%A4%B7%A4%E1%A4%EB
「辛さを抱きしめる」...「人間がしなければならないのは辛抱だけだ」なんて言葉もあったな...


2008年から、坂道を転げるように人生がみるみるうちに崩れていった。
それからというもの、現実を正面から受け入れることができなくなった。


受け入れなければならない。
ただひとつ、不正だけは受け入れまい...断じて..

タゴール詩集―ギーターンジャリ (岩波文庫)

タゴール詩集―ギーターンジャリ (岩波文庫)

わが命の命よ、私はいつでも自分の身を清らかにしておくように努めよう。私の体の隅隅まで、
あなたの生命が通う感触があることを知っているのだから。
私はいっでも、あらゆる虚偽を私の思想に寄せっけないように努めよう。私の心の中に理性の
燈火を点した真理があなただということを知っているのだから。
私はいつでも、私の心からあらゆる悪を追いだして、私の愛の花を咲かせておくように努めよ
う。私の心の奥殿にあなたがいますことを知っているのだから。
そして、私の行動のなかに、あなたの姿を現わすように努力しよう。私の行動に力を与えてく
れるのがあなたの力であることを知っているのだから。

                      タゴール『ギーターンジャリ 四』


今年最初の金木犀の花が咲いた。