夕陽は沈みゆく

ローソンの
プレミアムロールケーキシリーズ
「苺のロールケーキ」(限定販売)
職安の帰りに寄った新横浜の
Natural LOWSONで食べた。
ブログをさぼっている間だったので
写真掲載しておきます →

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今日から、約3ヶ月の契約で、タッキーの会社の臨時社員になった。
タッキーには世話になりどおしだ...
知り合ってから9年余、どれだけ世話になったかわからない。
人生は、「ありがとう」と「ごめんね」だけだと、この前タッキーが言ってたけれど
本当に、その二言以外にないな...
「ありがとう!」


今日から足立区某所で、工事現場での仕事が始まった。
朝4時半に起きて、5時半に家を出る。
現場まで約2時間。東京を縦断する地下鉄での通勤は、かなりきつい。


夕方疲れきって、荒川の向こうに沈む夕陽を見上げながら、駅までの長い道を歩く。
埃だらけでのみすぼらしい格好で、地下鉄に乗る。
弱り切った心に喝を入れようと、ニーチェの詩集をひらく。


宮本輝の『五千回の生死』に出てくる男は、
一日に五千回死にたくなり、五千回生きようと思う。
生命のなかのせめぎ合い。
生きたまま死んでいるような日々から、立ち上がらなければ...

陽は沈みゆく      ニーチェ (浅井真男訳)



おまえの渇きはやがていやされよう。
   焼けただれた心よ!
約束は大気のうちにある、
知られぬ国々からわたしに吹きよせる息がある、
   大いなる冷気が来る....


わたしの陽は真昼時に熱くわが頭上にあった。
わたしはいま喜びを迎える、おまえたちの来るのを、
   おまえたち、ふいに立ちそめた風よ!
おまえたち、午後の冷やかな霊たちよ!


大気は異様に、清らかに流れる。
夜はながし目の
  誘惑者のまなざしで
わたしを見つめているのではなかろうか?
強さを失うな、わがけなげな心よ!
問うな、なぜかを...



わが生の目よ!
陽は沈みゆく。
はやくも、平らかな潮は
  金色をなして静まっている。
岩は温かく息づいている。
  真昼時にはその上で
幸が昼寝をむさぼったのではなかったか?
  いま緑の光のなかに
とび色の深淵はなお幸をたわむれ昇らせて来る。


わが生の日よ!
夕暮が近づいてくる!
はやくもおまえの露の
  涙のしずくがわき出る。
はやくも白い海の上にはひそやかに
お前の愛の緋の色が流れわたる、
お前の最後のたゆたう至福が....



金色の晴れやかさよ、きたれ!
  おまえ、死の
最も秘めやかな、最も甘い前味よ!
...わたしはあまりに速かにわたしの道を走ったのであろうか?
足の疲れたいまになって、はじめて
  おまえのまなざしはわたしに追いつく。
  おまえの幸がわたしに追いつく。


あたりにはただ波とたわむれ。
かつて重かったものは
青い忘却のうちに沈んだ。
いまわたしの小舟は安らかに浮かんでいる。
あらしと航海...わたしの舟はなんとそれを忘れはてたことだろう!
  願いも望みも沈み去って、
  魂と海は平らかに横たわっている。


第七の孤独よ!
  かつてわたしは感じたことがない、
いまより身近く甘い確かさを、
いまより温かく陽の光を。
...わたしの山の頂きの氷も熱しているのではないか?
  銀色に、軽やかに、魚のように、
  いま、わたしの小舟は出てゆく....