若葉の香立ちて...

日課になった隣駅までの散歩。
いつもちょっとコースを変えて...
碧のトンネルを歩く。


東急百貨店の地下食品売り場で
大阪の「自由軒」が催事をしている。
大阪難波の本店には、
何度かカレーを食べに行っているので、店に立っているオジサンに話しかけると、本店の店長とのこと...
カレーは外で食べれないので、カツサンドを買う。
大阪人だから値切ってみようかと思って、「まけてや」って言ったら630円がいきなり500円になった。
さすが大阪...値切られ慣れてる。言わなぁ損やな〜
そしていつものデッキでいただく。...ほんのりカレー味で美味い!

文庫本を二冊持参。外での読書は気持ちいい。
城山三郎『粗にして野だが卑ではない』..所感は後日...
そして昨日も引用したタゴールの詩集。
タゴールは、この近くの図書館でたまたま手に取って借りてきた本だが、気に入った。
訳の言葉が美しい。文語だとよけいに日本語の美しさが引き立つな〜。原文とはかなりニュアンスが違うのかも
毎日歩いている緑道は、瞬間瞬間匂いが変わっていく。
様々な花の香り、若葉の香り、土の匂い....

風が吹いて若葉が揺れ、香り立つ。

今日 香(か)悩ましき風立ちて
誰を求め われ 経廻(へめぐ)るや
   今日 愁(うれ)ふる碧空に
   この静心(しづこころ)なく 泣くは何
   遠く 哀しき歌 響く
     わが思ひに 業(わざ)に
   われ 誰を求む 心の中に
       香悩ましき風立ちて


われ知らず 何喜びて
幸追う青春(わかさ) 目醒むるや
   今日 まんごうの蕾薫り
   若葉囁く調べに
   月影の神酒(みき)濯(そそ)ぐ空に
     涙にしとと あな嬉し
   誰に触れてか われ戦(おのの)く
       香悩ましき風立ちて


         タゴール『ギーターンジャリ』渡辺照宏