彦根城の夜桜

彦根にやっと桜が咲いた。
仕事が終わってホテルにもどり、彦根城を散策。
闇に浮かび上がる雪のような花弁...
お濠の水面に映る桜もまた美しい。


石垣に腰掛けて爛漫と咲き誇る無数の花びらを見上げる。
さらさらと柔らかな風が吹く。
枝が揺れ、そして花がいっせいに揺れる。
ひそひそと花がささやく。


厳しい冬の日を、暗い忍従の日を...
じっと耐え忍んで戦ってきた。
春とともに、その生命の色が一気に溢れだしたのだ。



さらさらと揺れる桜の様を見ながら
何故か胸の内に美しい音楽が浮かび上がってきた。


この桜と同じ生命力が、自分の生命の内にもあるはずなのだ。
今は冬の桜のようにつぼみさえ見えないけれど...
自分を信じて頑張ろう