太陽

久し振りに早い時間に帰宅。自宅のあるマンションの壁が夕陽に朱く染まり始める。
西の空を見上げると、薄い雲を通して太陽の形がくっきりと浮かび上がっている。
急いで家に飛び込み、カメラを持ち出して最上階(といっても5階)に駆け上がる。

大自然の中で見る太陽に比べたら、都会の太陽は小さく見える。
しかも、建物にさえぎられ、電線に邪魔され...
太陽がきちんとした姿で沈んでいく様を見られる場所が、あまりにもすくない。
三重の時代から考えると、太陽の姿を見ずして一日が終わる日の方が多い気がする。
胸を張って太陽のエネルギーを享受しよう!


ここでまたニーチェ

おまえ、偉大な天体よ。
おまえの幸福もなんであろう、
もしおまえがおまえの光を注ぎ与える相手を持たなかったならば。
                ニーチェツァラトゥストラ

ニーチェは、有り余るエネルギーを放ち続ける太陽も、それを享受する相手がいて初めて幸せなのだという。
人間がいてはじめて太陽は幸せなのだと...
そしてこの関係は師弟の関係をあらわしている。
師はエネルギーを発し続ける。しかし、継承する弟子があってこそ、師ははじめて幸福なのである。
人間として師を持つことは幸福なことである。師は人間としての道を照らす太陽だから...