エンパワーメント

初めて聞く言葉である。
イカリエンテにコメントを寄せてくださるバアバ様のご主人様(せとまんさんのお父様)から
ご本人が訳された本を2冊いただいた。
『1分間 エンパワーメント−人と組織が生まれ変わる3つの秘訣』
1分間エンパワーメント―人と組織が生まれ変わる3つの秘訣
K.ブランチャード+J.P.カルロス+A.ランドルフ 瀬戸尚訳
以前、行動についてのBLOGを書いた際に、ご主人が行動の研究をされていると伺ったのだが
まさか、このような本まで出版されているとは...
すごい方とお近づきになれて、しかもご本人から本をいただけるなんて...光栄である。
この種の本は、今まであまり読んだことがなかったのだが
良い機会なので、一気に読んだ。
論文的なものを想像していたが、読めば物語風になっており
訳者の工夫もあって、非常に読みやすい構成になっている。
さて、エンパワーメントとは

人には本来、知識や意欲という形でパワーが備わっている。
エンパワーメントとは、このパワーを引き出すことである。

とある。
リーダーとして、組織を伸ばしていくためには、旧来の管理型では限界があるということ。
外発的なパワーではなく、個人個人の内発的なパワーを引き出すことが必要であると説いている。
管理者は、この環境を作り出さねばならない。
エンパワーメントの3つのkeyは、

1)みんなで情報を共有すること
2)自主管理領域を創設すること
3)階層組織を、自己統率チームに置き換えること

イカリエンテ自身、一匹狼的な仕事が多かったために部下を多く持ったことはない。
昨年から、三重県に入って現場の10人ほどの組織を預かってきた。
当初、組織とは言えないようなバラバラの動きを一刀両断するような形で変えてきたが
途中で気がついてきたのは、やはり個々のメンバーの内発力を喚起することだった。
一人ひとりと真剣にじっくりと対話し、現場の声を聞き、考えさせる。
そして、ある時期を境に細部は自分たちで決めさせる。
この本に書いてあることのうち、現場で行ってきたことと一致する部分も多くあったが
反省しなければならないこともまた多くあった。
「学ぶということは、変わることである」と灰谷健次郎氏がよく言われていたが
自分もまた、この書との出会いを機に変わらなければいけないと思った。
組織にあって、一番変わらなければいけないのはリーダーの意識なのだから...
個々のメンバーが、組織の目的を理解し、組織にあっての自らの使命を自覚するとき
そこには強大なる内発的パワーが生まれる。
現在読んでいる水滸伝の組織論も、詰まるところはこの方程式に当てはまるのではないか。
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バアバさま、ありがとうございました。ご主人様によろしくお伝えください。
ご本人の著作『無敵のリーダーシップ』もアマゾンで購入いたしました。