『小川の辺』

13日...中国の昆明から息子が一時帰国した。
日焼けした顔にあごひげを貯えて
なんとなく精悍な顔つきになっていた。
一緒に働いている日本人のE氏も帰国していて
挨拶をしたいとのこと...
息子の大学の先輩のY氏もあわせて4人で
新宿御苑の近くのカフェで待ち合わせ。
中国での仕事や生活の様子。
そして、今後の展望について、話しを聞く。


E氏は43歳...雲南大学で日本語を教えながら、息子のいる設計事務所の仕事もしている。
若い頃に中国に魅せられて以来、ずっと中国で生活をしているとのこと。
上海よりも約15年ほど遅れているという昆明は、これからが楽しみだという。
標高2800m、タイやミャンマーと隣接しているわりには気温が低く、
真夏でも30度を超えることが少なく、湿度も低くて過ごしやすいらしい。
日本人は殆ど住んでおらず、韓国人が多い。観光客は西洋人が多い。
周辺には28もの少数民族がいるとか...
建築の世界では、コンセプトをきちんとプレゼンテーションのできる
日本人のデザイナーはステイタスが高いとのこと。
息子がこれからデザインを手がける、新しいオフィスは2,000m2
日本の会社だったら、絶対にあり得ないことだが...
少しくらいの失敗は許されるらしい。


この仕事をきっかけに、中国各地での展開も視野に入れているY氏。
まだ30代前半の一見華奢な感じの青年だが、
将来のビジョンを語る言葉は強いし、目が澄んでいる。
話しを聴きながら、自分の生き方が恥ずかしく思えてしまう。


二時間ほど、いろいろな話を聞いて解散。
一週間の滞在で予定が詰まっているという息子とも別れ、地下鉄に乗る。
銀座線が渋谷のホームに入る直前に見えた映画の看板...
小川の辺』を観たくなり、チケットショップで前売り券を買って、映画館に入る。

海坂藩士 戌井朔之助が受けた藩命は、親友佐久間森衛を討つこと。
藩政を痛烈に批判して脱藩した佐久間への裁きだった。
民を想って正論を訴えた友を斬らねばならぬのか...
朔之助の心は揺れた。しかも佐久間は、妹 田鶴の夫。
翌朝、朔之助は田鶴への想いを秘めた奉公人 新蔵を連れて旅立つ。
二人の隠れ家は、兄妹と新蔵が幼い頃遊んだような、小川の辺にあった。
義と情の狭間で揺れ動きながらも
背すじを伸ばして運命を受け入れようとする人間たちの「想い」の物語
                 『小川の辺』WEBサイトより

藤沢周平原作の映画が好きだ。
たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』『蝉しぐれ』『武士の一分』『山桜』『必死剣 鳥刺し』
ほとんど観てきた。
どこまでも純粋に生きて行く武士の生き方...
自分もそうありたいという想いが、胸を熱くする。
東山紀之の演技も素晴らしかった。
ちょっと長いが...予告


または↓
http://www.youtube.com/watch?v=nzDAZ1-3B-w&feature=player_embedded
公式HP
http://www.ogawa-no-hotori.com/index.html