潮風に吹かれて

バスが海岸沿いの通りに出ると、夕陽の光を散乱させて光る海原が視界に飛び込んできた。
胸の中に溜まっていたものが、ぱっと消えていくような開放感
海を見ると元気が湧いてくる。


三重にいる間、毎日のように見ていた海
横浜に戻って来てからはずっと見ていなかったのだが...
カナダに住む友人Mさんからのメールでふと思い出し、この景色を見たくなった。
今日はたまたま金沢八景の近くで仕事。しかも久し振りの晴れ。
今日しかないと思って、一眼レフをカバンに詰めて出かける。
運よく仕事も順調に進み早めに終わって、そのまま逗子方面へ...
バスに乗って葉山からさらに南へ向い、降り立ったのは立石


海岸に降りて行く。潮騒と潮の香り...胸が高鳴る。
駐車場に出ると一面の海、久しぶりに見る風景に感動。

しばらく歩いて写真を撮っていると
三脚を立てて、シャッターチャンスを待ちかまえるオジサンが話しかけてくる。
イカリエンテは、よく知らない人から話しかけられるので、慣れたものだ。
青いつなぎを着ているので、自動車関係の仕事の人かな〜と思って話していたが
フィルムカメラで撮ったという写真を見せてもらうと、これが素晴らしい腕前である。
ついでに写真の設定の仕方など少し教わり、そのとおりに数枚撮ってみる。やはりいいなぁ

一瞬焼けたが...ここまでで、あとは雲に隠れてしまった。

長時間露光をすると、波がぼやけて薄い布を何枚も敷いたように写る。コンパクトではできない技。

これも長時間。海なのか雲の上なのか...

海面に投げかけられる一筋のスポットライト...幻想的な風景。
結局8時頃まで話しながら写真を撮って別れる。
別れ際に頂いた名刺には、フォトグラファーと書いてあった。なんやプロだったんや。


今の季節、太陽の角度はベストポジションではない上、雲が少し多すぎて空も海もあまり焼けなかった
また来ようっと!