ミケランジェロ

納豆情報捏造事件・不二家事件...
あまりにも身勝手な利益至上主義の汚い企業の実態
こんな事件は掃いて捨てるほどあって、いまさら感想を書くまでもないが、
テレビや雑誌の評論を見ていても、単なる足の引っ張り合いのようで情けない。
利益優先社会の氷山の一角が露出したにすぎない。
同じようなことは、批判をしている側の人間にも少なからずあるのではないか?
下らない叩き合いをするよりも、もっと偉大なものに目を向けよう。
システィナ礼拝堂とミケランジェロ

人間がどれほど偉大なことを成し遂げられるか、
システィーナ礼拝堂の大壁画を見るまでは、
誰もわからないだろう
ゲーテ『イタリア紀行』

http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/michelangelo_chapel.html
著作権上写真添付ができないので参考までに...↑見たことありますよね?)
誰でも一度は写真で目にしたことがあるだろう巨大な壁画
ゲーテをして、これほどまでに絶賛をさせた偉大な芸術。
ロマン・ロランの『ミケランジェロの生涯』をきっかけに
この絵の背景について少しばかり本で読んだが、
仕事とはこれほどまでに厳しいことなのだと感じた。
ミケランジェロは類まれな彫刻家であった。
教皇ユリウス二世に仕え霊廟を造るために奔走している途中で
ユリウス二世の心変わりとミケランジェロを陥れようというライバルの讒言で
1,080m2もある巨大な壁面に壁画を描くことを命じられる。
絵画すら描いたことがない彼にとって、どれほどまでの試練であったか..
これほど不本意な仕事はなかった。
失敗は許されない逃げることも許されない言い訳も許されない
それらは、芸術家としての生命を絶ち切られることであり
ライバルの狙いであったから...
来る日も来る日も天井と格闘し、生命をかけて描いていく
助手の仕事が気に入らず皆返してしまう。
腰も首も上を向いた姿勢のまま戻らなくなるほど仕事を続ける。
一旦は全面に黴が生えて折角描いた絵が全滅してしまうが
それでも闘い続ける。
壁に定着させるために選んだ顔料は、すぐに壁にしみこむため
油絵のような書き直しがきかない。一筆一筆が緊張の瞬間である。
4年間かけて描いた300の人物像。大きなものは3mにも及ぶ
どれも彫刻のように立体感を持ち、生き生きとした表情にあふれ
広大な壁面いっぱいに踊る。
その一つ一つに彼の生命が刻み込まれている。
これ以上ない困難に対する挑戦と、大逆転の大勝利。
人間はここまで偉大な仕事ができるのだという証明。
自分に何ができるのか...その格差は途方もない。
現実は厳しい。生活という足かせもある。
しかし、このような偉大な業績があったのだという事実を思い描くだけでも
精神は向上させることができる。
さあ、今日も闘おう!