岬に着いたとき、東の空は既に白みはじめていた。 北風にさざめく波が銀色に染まり始めた海の上を 貨物船が静かに横切って行った。 ふと振り返ると、山の上に黄色い大きな満月がぽっかりと浮かんでいた。昼と夜の境目の、絵のような月を見ていたら、『件(く…
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