2016-03-27から1日間の記事一覧

風に揺れて

足元に揺らぐ花影にはっとして、目をあげた。 蒼い空に舞い立ったかに見えたのは、蝶の群れと見紛うばかりの 夥しい数の辛夷の花だった。 微かに残った冬のなごりが消えゆく間際のため息のように 春のはじめにふわりと咲いて消えてゆく よるべなき花 儚いい…