Mさんを乗せた車椅子を押して、駅前のビルまでゆっくりと歩いていた。一月とは思えないような明るい陽射しも、線路脇のじめじめした狭い路地には、ほとんど射しこんでこなかった。 Mさんから電話があったのは、一年ぶりのことだった。病気が重くなって、一…
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