軍師の微笑み

息も凍るような寒い朝
近所の公園に散歩に出かける。
足元で霜柱のつぶれる音が心地よい。
高台に上って東の空を望むと
空がうっすらと朱く染まり始める。
ランドマークタワーの向こう側
東京湾の上空に少し雲がかかっているだけで
あとは抜けるような快晴である。

富士山の稜線も霞の中からうっすらと現れる。
この場所からは今の時期太陽の起動が近くにある建物に遮られ、屋上から太陽が顔を出す。
クーリングタワーから立ち上る蒸気が赤く焼ける。


午後、『レッドクリフ part1』を観るために、センター南の109シネマズへ...
http://redcliff.jp/index.html
ずいぶん前にチケットを買ってあったが、なかなか観る機会がなかった。
一日一回の上映にもかかわらず、場内は空いている。若い人はほとんどいない。
三国志がここ数年ブームのようであるが、若い人は興味ないのかな〜?
CGが多用されていて、少しマンガチックではあるが...スケールは壮大である。
そして闘う男たちの姿は美しい。
あまりにも強大な魏の曹操を前にして、蜀の軍師 諸葛孔明は呉の孫権に同盟を申し入れる。
闘いを臆する老臣たち...しかし逃げるわけにはいかない。降伏するわけにもいかない。
孔明は粘り強く孫権の側近を説得し、同盟を結んで赤壁曹操軍を迎える。
曹操の軍80万 呉と蜀を合わせてもわずか5万。その力の差は歴然である。
しかし、孔明は智を巡らして周瑜とともに闘いに臨んでいく。
孔明を演じるのは金城武 周瑜トニー・レオン ともに演技は素晴らしい。
そして周瑜の妻 小喬を演じるリン・チーリンは、溜息が出るほど美しい。
全体を通して印象的なのが孔明の微笑みである。
いかなる苦境に立っても、絶体絶命のピンチでも、悲壮感が微塵もない。
内には主君のため民衆のために心労を尽くし智力を振り絞りながらも、
外には微笑みを絶やさないのである。
リーダーたるものは、やはりそうでなければならない。
監督の感性が、この微笑みの中に表現されているように感じた。
緒戦は蜀と呉の連合軍が勝利をおさめるが、赤壁でとてつもない数の魏軍と対峙する。

そしてPart2へ... 
孔明がいかなる戦いをするかは小説で読んでいるが、さてどう表現されるのか...楽しみである。


帰宅すると、近所のYさんが釣ったという立派な鯛が届けられている。

ごちそうさま〜!