風を受けよ!

『座右のニーチェ』...入門書としては、とても読みやすかった。
...で、岩波の『ツァラトゥストラはこう語った』を購入。


ニーチェの言葉は実に雄々しく情熱にあふれている。
読んでいるだけで、胸中に闘志があふれて血が湧きあがってくる。

君はまだ見たことがないのか。
帆がまるくふくらんで、
強烈な風におののきながら海をわたって行くのを。
その帆のように、精神の強烈な風におののきながら、
わたしの知恵は海をわたってゆく
...わたしの荒々しい知恵は。
          ニーチェ『ツァトゥストラ』

生きる実感を求めるならば、平坦な道をのんびり歩くような人生を望んではならない。
荒れ狂う海原を渡って、目的の地へ到達したいならば、強烈な風の前に決然と立って、全身で風を受けよ! 
風をつかんで走れ!なにも怖れてはならない。勇気を腹の底に抱えて、悠然と海原を渡って行くのだ!
そんなニーチェの叫びが聞こえてくる。