ルワンダの涙

ルワンダの涙 [DVD]
1994年、アフリカのルワンダで起こった民族紛争による大虐殺の一コマを
ドキュメンタリーとして描いた映画。
http://www.r-namida.jp/index.html
同じ国の隣人として暮らしていたツチ族フツ族の対立が
大統領の暗殺を機に一気に噴出し、大量虐殺が始まっていく。
現実は、あまりにも残酷である。
人が次々に殺されていく渦中に、国連の平和維持軍は現場から撤退していく。
たった100日間で100万人もの人たちが、同じ国に住む人に殺されるという悲劇。
国際社会に見捨てられた人々。
善意の人々も描かれてはいるが、あまりにも無力である。
当時、こんなにも恐ろしいことが起こっていたことを恥ずかしながら知らなかった。
日本では、殆ど報道さえされなかったのではないか?
口先では報道の自由を訴えながら、都合の悪いことは流さない日本のマスコミ。
先日のミャンマー事件も、長井さんの葬式のこと以外は報道もされなくなった。
やっているのは、つまらないタレントのドタバタや、覗き見趣味のワイドショー。
その低俗ぶりは、娯楽を通り過ぎて堕落の道へ青少年を誘導しているようである。
他者を軽視し、生命を軽視し、小さな自分の幸福のことしか考えられない...
そのエゴイズムは、民族紛争の悪とどこか通じている。
たった13年前の現実なだけに、重い気持ちになるが
心ある人には是非観てもらいたい作品である。