働けど働けど...

仕事が思うように進まず...
昼は現場で皆と共に汗を流し、
夜は単身赴任のアパートで一人粗末な食事をして、また仕事
倒れるように寝る。
週末自宅に戻っても、仕事は尽きない。
ふとすべてが徒労のように思えてきたりして、
自分の使命は、どこか他の場所にあるように思えてくる。
先日久しぶりに開いた『一握の砂』を読んで反省。

一握の砂 他 (日本名作選 明治の文豪編)

一握の砂 他 (日本名作選 明治の文豪編)

手に鍬もちて野に立つ人よ、爾(なんじ)何処を耕さむとするや。
何故に早くその鍬を下ろさざるぞ。
野のあまり廣きが故に心迷いたるか。
はた、あまりに土地の瘠せたるを惑ふか。
爾の立つところを深く掘れよかし、さらば清き泉湧き来たらむ。
これ哲人の訓へ也。
ただひたすらに爾の立つ所を深く掘れよかし。さらば必ず清き泉湧き来たらむ。
爾の堪へ難き心の渇きを癒すも其泉なり。
又、いかに広き野をも、湿ほしつくして余りあるらむ。
いまに瘠せたる土も、その尽くるなき泉の水を灌がば、必ず肥たる土となさむ。

「足下を掘れ、そこに泉あり」何度も聞いて頭では理解していたつもりだったが
この農夫のように躊躇していることが多いように思える。
今いる場所で勝たねばならない。
今いる場所で、最大限に自分の持てる力を出して
やり遂げなければならない。
未熟な組織を立て直す仕事は
大鉈を振って改革をせねばならないことも多く
当然、一部の人からは恨みも買ってしまうことに...
時を作りながら、時を待つ。
ただ、泉の湧き出す日を待ちながら、
その瞬間を信じて闘おう。