読書の時間もとれず、なかなか読み進まない。
そんな中で目にとまった数行の文章が
自己を覚醒させる。
- 作者: ゲーテ,手塚富雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1974/10/10
- メディア: 文庫
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おれは人類全体にあたえられたすべてのものを
内部の自己で味わいつくすのだ。
おれはおれの精神で、もっとも高いものと、もっとも深いものをつかむ。
おれはおれの胸のなかに、ありとあらゆる幸福とありとあらゆる悲嘆をつみかさねる。
そして、おれの自我を人類の自我にまで押しひろげ、
ついには人類そのものといっしょに滅びてみよう。
なんとスケールの大きな人間の言葉だろう!
ありとあらゆる幸福とありとあらゆる悲嘆をつみかさねる現実のなかでしか
自我を拡大することはできないのだ。
人間の中で生き抜くこと、行動すること、
その中にしか真実はないし、生命の歓びもない。
日々の現実は厳しくとも、小我にこもってはならない
常に自己を押し広げる戦いこそが、人生の根本的な課題なのだ。