海岸沿いの道の右側に迫る山が不意に途切れて視界が開けた。 どうやら、庄内平野の南端に出たようだった。 眼の前で弓なりに伸びた海岸線の遥か先に、鳥海山が霞のなかに美しい稜線を広げていた。 それは、日本海から吹き上げて来る風がそのまま化身したよう…
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